ドル円が下げ始めていますね。
今年も半分が過ぎました。
思えば年初はトランプラリーで株高円安となり、その期待感剥落で小幅に円高になりました。
フランスの大統領選もありました。こちらは極右政党の敗北により、大きな混乱は見られずにすみましたね。
しかししかし、 7のつく年は何かが起こる ということで、どのようなリスクがあるか考えたいと思います。
7のつく年
いわゆるアノマリーではありますが、実際に何かが起きています。
- 2007年 サブプライム住宅ローン危機 ⇒ 2008年のリーマンショックへ
- 1997年 アジア通貨危機
- 1987年 ブラックマンデー(NY株式市場の大暴落)
通常5月はSell in May(5月は売っておけ)の格言にもある通り、株価が下落する傾向にあるのに対し、 上記7の年は5月に株価が上昇しました。
今年はどうかというと、、上げています(5月始値と終値での比較)。
何かの予兆でしょうか・・・
ちなみに2007年の危機時のドル円の動きはというと、マックス124.1円から107.5円くらいまで落ちています。
直近の7の年経済危機=サブプライム住宅ローン危機概要
”サブプライムローン”は信用力の低い個人向け、つまりお金を貸しても返せない可能性が高い(もっと極端な言い方をするとお金のない)人向けのローンです。
サブプライム住宅ローン危機はざっくり下記の状況だったようです。
- 住宅バブルによって「住宅価格が下がることはない」という”幻想”があった
- 資金は潤沢のためローンを貸せば貸すだけ儲かる(ローンを回収できない場合は住宅を差し押さえればよい。上記の”幻想”から、差し押さえた住宅は値上がりしているはず)
- ローンの対象者を信用力の高い優良客から信用力の低い顧客(サブプライム層)まで拡大すれば、ローンを貸す対象が増える
- サブプライム層からのローン返済が滞る
- ローン返済が滞った顧客の住宅を差し押さえたが、住宅バブルがはじけ、住宅価格が下がってしまい、貸したお金が回収できなくなる(多額の損失発生)
実際にはサブプライム住宅ローンが証券化され、リスクが各所に散らばっていたため、いたるところで損失が発生するという状況になってしまいました。
2007年3月時点で、サブプライム住宅ローンの残高は 1兆3千億ドル(150兆円程度)だったようです、規模がすごい・・
2017年のリスク
今年よく話題になる(なった)ものでいうと
- アメリカの政治リスク
- 北朝鮮の地政学リスク
- 各国大統領選
- 中東情勢
- ビットコイン分裂騒動
あたりでしょうか。上記だけでもおなかいっぱいになりそうです。
ビットコインの分裂騒動は勉強している側であまり+αが出せそうにないので、暗号通貨界隈以外で私が注目したいのは、サブプライム自動車ローンです(上記に載せていないですが・・)。
下記の記事ではサブプライム自動車ローン残高は20兆円程度、とのことですので、住宅ローンに比べると1/7程度ですが
参考:
「自動車ローン」でサブプライム問題? 規模は20兆円 米国 | ZUU online
住宅ローン同様証券化されており、危機が飛び火する可能性が高いです。さらには差し押さえられた中古車が中古車市場に多く出回ることで中古車価格が下落しており、金融機関が貸し出したお金を回収できない環境になってきています。
これはまさにサブプライム住宅ローンのときと同じ流れが来ていると思いませんか?
参考:
ドル円下値のターゲット
今時点でも上値を追っていく空気ではなくなってきています。
本件が理由ですぐさま下落、ということもないでしょうが、いずれくるXデーに向けて心積もりしておいたほうがよいかもしれません。
ごく個人的には、アメリカの政治リスクとあいまって、年内に100円に近づく可能性も否定できないのではないか、と思っています。
※投資は自己責任でお願いいたします。
最後に
私はここのところドルベア派(売り)でして、ドル円の113円近辺での売りポジションを持っています。
これからまだ上げ下げが続く可能性もあるので、どこまで持ち続けるかわかりませんが、とりあえず110円あたりをめどに見ています。
引き続き気をつけて市場を見守ろうと思います。