今日ふと、医療情報とブロックチェーンって相性がいいんじゃないかと思ったので、
暗号通貨×ヘルスケア(医療)
でなにかないかと調べてみると、意外にも(?)ありました。
Dentacoin(デンタコイン)
いつも見ているICO Countdownには出ていないのですが、 下記でプレセールの存在を知りました。
まさに本日、ひっそりとプレセールが終わってしまったので、どこまで有益な情報になるかはわかりませんが、ここはひとつ紹介させてください。
私が発見したのはプレセール終了1時間前とかだったので、思わず大枚(4000円くらい)を投入してしまいました。
※追加: ブラックチェーン技術の医療への応用、というのはMITなど研究機関で研究が進んでいるようです。また、Factomなどの既存の通貨でも医療情報の記録ができるかも、と言われているようです。この通貨は最初から医療を対象としているという意味では新しいですが、医療も対象と"できる"通貨は既にある、という方が正しい理解のようです。
目次
Dentacoin(デンタコイン)とは
Dentalは「歯」のことですので、歯医者系のものと推察できます。
- ウェブサイト:https://dentacoin.com/
- ホワイトペーパー:https://dentacoin.com/white-paper/Whitepaper-en%20v.0.9.pdf
- フォーラム:https://bitcointalk.org/index.php?topic=1944236.0
目的
ブロックチェーンを活用し、世界の歯科医療向上を目的としています。その上で、歯科医療のコスト削減、及び患者・医師コミュニティを作ることを目指します。
日本だとアスクドクターズなどが患者・医師コミュニティを作っているような気がします。
直近の取り組み(患者・医師コミュニティのプラットフォーム作り)
このDentacoinプロジェクトの第一段階では、歯科医師だけではなく患者も対象としたプラットフォームを構築し、その中でイーサリアムをベースとしたトークンを活用するようです。
このプラットフォームでは、患者が受けた治療のレビューを登録できます。
医師は最新の市場調査データや患者からのフィードバックを確認することができます。
あれ、これってよくあるやつ?
レビューでトークンをもらえるっていうのも、よくあるポイント制みたいだし・・・
なにが新しいの?
プラットフォームの特徴
主に下記の特徴があります(【】は目新しさがあるかないかを私の主観で記載しています)。
- 患者は、受けた歯科治療のレビューし、その対価としてDentacoinトークンがもらえる【なし】
- 患者を対象に調査を行うことができる。協力した患者は対価としてトークンがもらえる【なし】
- ブロックチェーンを活用することにより、レビュー等が改ざんされない【あり】
- もらったトークンを次回の医療費に充てられる【あり】
- 歯科医師は、治療した患者に対し、レビューの依頼ができ、直近の治療に関するレビューが書かれるようになる【あり】
こう見ると、患者にはそれなりのメリットがある一方で、歯科医師のメリットはあまりないような気がします。が、ホワイトペーパーにも明確に患者重視が謳われているので、その姿勢がこうした仕組みにつながっているのでしょう。
しかしながら、医師がこのトークンを支払いとして受け入れない限り、患者がトークンを受け取るインセンティブが働かないので、患者はレビューや調査に協力することがなくなってしまいます。
医師が本プロジェクトに前向きとなるには数々の障壁がありそうです。
- 患者レビューや調査が歯科医師の役に立つか
- 規制当局がこのプロジェクトに賛同するか
- 歯科医師会がこのプロジェクトに賛同するか
トークンで治療費が支払われるのだとすると、歯科医師は生活のためにトークンを換金する必要がありますが、このトークンの価値が変動してしまうとすると、得するときもあれば損するときも出てきてしまいます。
ある種、治療費そのものが金融証券のようになってしまいます。
これを規制当局や歯科医師会が受け入れるのか、きわめて不透明です。
なので、規制当局や歯科医師会が弱い(制度や組織がない)国であれば受け入れられる可能性がある、といったところでしょうか(日本は難しそう)
Dentacoinプロジェクトのロードマップ(計画)
第一段階は上述のプラットフォームですが、全体では下記のようになっています。
フェーズ1:レビュープラットフォームの構築(2017年8月8日テスト版起動)
上述の通りです。
【追記】レビュープラットフォームについて↓
フェーズ2:モバイルアプリと歯にまつわる教育ウェブサイトの構築(2018年第1四半期)
モバイルアプリについては、歯をケアする習慣を身につけるための情報提供や、リマインダー(おそらく、歯を磨きましょう、みたいな通知が決められた時間に出る、といったところでしょうか)が出るそうです。
いまでもありそう・・
また、教育ウェブサイトについては、調査に協力するとDentacoinトークンがもらえます。
この調査結果を歯科医が研究や治療に役立てる、そんなことを目的としています。
タイムロックされている分が総発行量の76.1%を占めているので、トークンセール以降もこうしたウェブサイト等から少しずつ流通させていくのだと思われます。

これもあって値上がりにくいのかもしれません。【追記:2017/11/15】
こちら、2017/11時点にすでにリリースされました。開発が早いですね↓
フェーズ3:DentaCoinを活用した保険サービスの開始(2018年第4四半期)
【修正:2017/11/15】歯科医療向けの保険をスマートコントラクトで行うようです。
フェーズ1、フェーズ2では、主に患者と歯科医双方をDentaCoinプロジェクトに巻き込むための施策でした。
レビュープラットフォームでは患者が歯科医の評判を書き(フェーズ1)、教育ウェブサイトでは歯にまつわる役立つ情報の提供や、患者に対するアンケートをとることで、歯科医に役立つ患者情報、予後情報を収集することになっています(フェーズ2)
また、それ以外にも、DentaCoinで医療機器の購入が可能になったり↓
インドではDentaCoinでの治療費支払いを受け付けるクリニックも出てきたり↓
DentaCoinはレビューや調査に協力したらもらえるだけでなく、患者は治療に使うことができ、医師は医療機器購入に使えるようになっています。
したがって、医療費の支払いだけでなく、スマートコントラクトを活用した保険、というのは現実的なサービスになりそうです。
フェーズ4:患者の医療情報全般に拡大(2019年第3四半期)
歯科医療情報の収集ノウハウを生かして、それをさらに拡大する、ということのようです。
ただ、昔グーグルが電子カルテと連携して医療情報管理、みたいなことをやって早々に撤退していたような気がします。
少なくとも日本では当局や医師会など、力の強いステークホルダーがいて、そのあたりとの調整が難しいのかもしれません。
このプロジェクトは世界といいつつ日本以外だと思うので、ありかもしれません。
海外で実績つめればそのうち日本、ということもあるかもしれません。
Dentacoinトークン(DCN)について(ICOはこれから)
すでにプレセールは終了し、16,177,500,000DCN(161億トークン)の配布が行われたようです。
今回は
1イーサリアム=8,000,000DCN(0.003円程度)
が配布されるということでした(ボーナス込みとのこと)ので、2,022イーサリアム(約4,500万円)の調達が完了した模様です。
もうプレセール終わったのなら意味ないじゃん!
ということかもしれませんが、今後ICOが行われます。 上記のロードマップによると、
- 1回目:2017年10月1日
- 2回目:2018年10月1日
テーマはよいのですが、実現するかはまだ眉唾ものです。
本プロジェクトに期待を持っている方は1回目の参入がよいです。
1回目はまだフェーズ1のプラットフォーム開発しか進んでいない状況で、先行きが見えない状況ですので、裏を返せば大化けの可能性もあります。
ただ、安全に行くなら、開発状況、運用状況を踏まえた2回目のトークンセールで参加を検討するのがよいと思います。
【追記】プレセールに参加した結果↓
今後のトークンの価値
開発者は、今後プロジェクトがうまく進捗した場合のトークン価値についても試算しています。
その結果を現在価値に割り戻すと、今時点で0.07ドル(約7円)と計算しています。 もし本当にそうなら今回のプレセールの2333倍!
私のなけなしの4000円が933万円の価値!
そこからさらに価値が高まるとのこと!
・・・いや、本当?
プロジェクト推進が成功するという仮定と、現在価値の計算という2つの不確定要素があるので、価値については眉唾です。。
最後に
フェーズ4までいければなかなか面白いと思います。
いろいろなステークホルダーがいる中、この壮大な計画を実行するのはなかなかハードルが高いとは思いますが、まったり見守ろうと思います。
アルトコインの取り扱いが豊富で、かつ有望な通貨が多い印象です。(為替の)FXなどから参入する場合、トレーディングとしてはいまいち(注文タイプが少ない/スプレッドが大きい)ですが、とにかく簡単にいろいろな仮想通貨に投資してみたい!という人に向いていると思います。
取引量が多く、安定した取引環境です。レバレッジは15倍までかけられますが、自己責任です・・・。取り扱い通貨数はコインチェックより少ないですが、それでもライトコインやモナコインなども扱っているため、アルトコイン取引にも良いかと思います。こちらもスプレッドは大きいので、長期保有を前提にしたほうがストレスが少ないかもしれません。
取り扱い仮想通貨はビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュのみですが、スプレッドはかなり狭いです。また、レバレッジ25倍までいけるので、トレーディング向きです。