SALTでは傷ついてしまいましたが、そうも言っていられません。
ICOがまたにわかに活気づいてきたので、ちょっとずつ調べて行きたいと思います。
こいつはやばいかも、というものでも情報を出すことには意味があると思いますので、外れコインの記事でもご了承ください・・・
さて、今回はSunCoinです。
なんとなくエコっぽい話は玉石混交というか、Ecobitというか、ちょっと眉唾感があるのは私だけでしょうか・・・
SunCoinとは
まずは下記が参考URLです。
ウェブサイト:http://solarbankers.com/ja/
フォーラム:https://bitcointalk.org/index.php?topic=2064964.0
日本語ページのクオリティがすごい
日本語のページまでできていますが、
Pre-ICOが中古ICOと訳されている
あたり、なんだか残念・・・
ずっと英語で読んでいたのですが、日本語版が凄まじい。
こんなんで日本人が乗ってくると思っているのでしょうか・・・
いいえミドルマン
ミドルマンって誰?
活用する気がわかないです
私はどの交換で私のSunCoinsを交換できるか。
答)幸運
まじですか、運がないと買えないのかこのコイン・・・
とまぁいじるのはここまでにして、内容を確認していきます。
気を取り直してプロジェクトの概要は・・・
SunCoinのプロジェクトを通じて、太陽光による電力発電の促進とその自由な売電を実現したい、ということのようです。
コインを発行するわけなのですが、なぜコインを通じて電気を売買する必要があるのでしょうか。
ソーラーパネルを法定通貨(フィアット)で買い、電気は電気で売ってフィアットを得ればよいのでは?という疑問が出てきますが、
この点についてはフォーラムで回答があります。ざっくりまとめると
現時点では、電力会社が提示する価格に基づき電気を売らなければならないが、それを自由に売買できるようにするため
これがこのプロジェクトが感じている問題意識で、
売電したい太陽光発電事業者と電気を買いたい消費者を(大手電力会社を介せず)結び付ける、そのためにコインが必要、ということのようです。
コインホルダーのできること
SunChainホルダーになるとできることは主に下記だそうです。
- コインの売買
- ソーラー発電機器の購入
- 他ホルダーからの電気の購入
本プロジェクトでは、この開発チームが発電機器も開発するそうです。
こういった機器開発であれば、研究開発拠点や生産拠点がないといけないと思いますし、実際に太陽光発電機器を売るにはその土地で生産拠点が必要、もしくは輸入しなければならず、 それなりに大変そうなんですが、できるんでしょうか。
ホワイトペーパーによると、このコインの開発はSolar Bankersというシンガポールの会社で2008年に設立されたらしいです。
それなりの業暦があるのですが、SPEEDAや各種調査資料に名前が出てきません。。 SPEEDAは最近Bloomberg並に信用しているのですが・・・名前が出てこないなんてあるのか・・・
グーグル検索してもICOのページしかなく、このICOのための会社なのか?(つまり肝である発電機器開発能力がない)という気がしてきます。
この点については後でもうひとつ怪しげなことに言及します。
本プロジェクトのパートナー
ホワイトペーパーではパートナー企業・機関として(括弧は本社所在地)
- DUBAI ELECTRICITY AND WATER AUTHORITY(UAE)
- MASDAR INSTITUTE OF SCIENCE AND TECHNOLOGY(UAE)
- TEMICON(ドイツ)
- VALOE(フィンランド)
という会社と学校が記載されています。
ここでは1, 2について考察します(そこでなんだか怪しさを感じてしまいました)
DUBAI ELECTRICITY AND WATER AUTHORITY(DEWA)
DEWAはUAEの国営電力・水道企業です。
このプロジェクトは電力の自由化を目指しているのに、取り残される可能性のある電力会社、しかも国有企業がわざわざ参加するのが不思議な点です。
そしてこの会社のHPで”Solar Bankers"を検索したところ、ヒット数は0・・・
プレスリリースくらいあってもよいかと思ったのですが、企業がでかすぎるから載せるほどでもない、という判断なんでしょうか。
しかし過去のICOでも、政府や国営企業の名前を出しておいて、あとになって名指しされた企業が無関係だといっていた流れに似ていますね・・・
Masadar Institute
こちらのウェブサイト(のMI NEWSというページ)で"Solar Bankers"を検索すると、いくつかひっかかりました。
Masadar InstituteはUAEの大学で、Solar BankersのCTOであるCarlo Maragliano氏がPh.Dを取得した大学のようです。
プレスの中で気になる文章がいくつかあったので、ざっくり日本語で書くと
アメリカのアリゾナに本拠を構えるSolar BankersがDubai Future Acceleratorsに採択され、DEWAとともに協業できることになった
アリゾナ?シンガポールじゃないの?
Solar BankersがDubai future Acceleratorsというプログラム(ベンチャー育成プログラムみたいな感じでしょうか)に採択された。Maragliano氏がソーラー技術を有しており、DEWAの協力の下、技術開発・パイロットスタディを実施する
おお、意外と現実的! と思うのですが、暗号通貨については一言も触れていません。。
参考URLはこちら
逆にホワイトペーパー上はDubai Future Acceleratorsについて一言も触れていません。
Solar BankersがDEWAと協働するのはDubai Future Acceleratorsのおかげのはずなので、一言も言及しないというのは不自然・・・
そしてSolar Bankersの所在地も諸説あるという不思議さ(もしかしたらシンガポール法人がある、というだけかもしれませんが)。
既存のコインとの規模比較
SunChainの販売枚数は115百万枚で、最終的なセール価格は36,000 satoshi(ビットコイン50万円換算で約180円)です。
既存コインの時価総額・発行枚数はこちらで確認できます。
最終的なセール価格(36,000 satoshi)の場合、時価総額は41,400 BTCで約166億円を見込んでいることになりますが、これはFactomの時価総額(154百万ドル程度)と同程度です。
発行枚数はLISKと同程度ですね。
それなりの規模感を想定しているようです。
プレセール
まだ私は参加していないので、参加方法自体は見ていません。
1SUN(本プロジェクトのトークン名)の価格帯は下記のとおりです。
- 最初の1,800万トークン: 5,040 satoshi
- 次の2,425万トークン:21,600 satoshi
- 次の2,425万トークン:25,925 satoshi
- 次の2,425万トークン:31,112 satoshi
- 次の2,425万トークン:36,000 satoshi
うーん、高い!と思ってしまうのは私だけでしょうか・・・
最後に(私の投資判断)
私が間違っている点があるのかもしれませんし、見過ごしている情報があるのかもしれませんが、今のままでは不透明な部分が多いです。
また、プレセールの価格がまぁまぁ高いので、その点も悩ませるところです。
DentaCoinを1satoshi未満で買った淡い記憶があるからかもしれません。。。
もし記事におかしな点があればご指摘いただければ助かります。